「いつか詩を書くきみへ」馬野ミキ

2022年05月23日

それはまず
第一に
人に見せないで書くほうがいい とおもう

SNSにかっこいいこと事を書くことを
焦らないで

ノートを買って
自分へ接続する
IDもパスワードもいらない
生まれたての君だ
うわついて ふらふらと
他者や
世界に接続するということとの
バランス感覚は
とても難しいもので
誰だって一人残らず
例外なくそのことについて苦しんで
きみの先生も、父母も
銅像になった人も
そのことについて苦しんだ

これから詩を書くきみへ
詩っぽく しようと
体裁を整えなくてよい!
凹凸の無いパズルは組み合わさらない
みんな丸くなってぶつかりあってる
にゅーす みてる子どもが感じてる
矛盾を
同時に 成立させていい
ひとつのからだの中に
はりめぐらせる 

くるしいかな
定義できない状態
いますぐ
断言したい?

おなかへった
まんぷく
くらい気楽に 一日のなかに矛盾をして 
息を吸って、吐いて
論破されてもいいし
他者に反応しなくてもいい
誰を殺したいか?
悲惨な気持をもってる?
のだとすれば
愛と理想を、
きみは感知してる

才能がある
潜在能力がある

誤魔化しても
照れても
誰だってそれがほしい
求めている
裏垢とか
光の盾を12枚装備して
ダイアモンドは永遠に輝いても
きみが明日死んだら、かなち

さあ
言語で
統一する
感じてること 思ってること 考えてること

本当の事だけ 
おしえて

その一行目を

ことばを、
つかうということは
実践することからの
逃避じゃない

きみの
言葉と身体と行動は
いつかちゃんと あわさる

恥ずかしい
こわい

といふ

恥ずかしいぶんだけ
怖いだけ
逃げるだけ
死にたくないだけ

真逆へ

飛べる
きみにはありえない潜在脳力がある

みえるものを感知すれば
何がみえないかわかる
その姿がわかる

おちんこを入れてみれば
実際に見なくても
おまんこのかたちがわかるように

若者たちへ
どうか
SNSにかっこいい事を書くことを
焦らないで

この世にはきみと同じくらいの臆病者と卑怯者しかいない
迎えに行こう
大丈夫ら







馬野ミキ