「ギエロン星獣(ウルトラセブン)」角田寿星
水滴は糸となっていくつかのこまかな溝を描いていった
胚葉の出逢いとわかれ またの出逢い
区切られた増殖し行く部屋そして部屋
早起き鳥がとおくで多分けたたましい
密林の呼気と吸気
立ち昇る大瀑布の脇を這いあがっていく大ヤモリ
水際ではあざやかに透きとおった紫の保護色で
いろどられたカエルが木洩れ陽をあびる
チョウの群れはいっせいに翼竜を擬態した編隊を組み
空が ひろがる
雨をよくはじく皮膚を持った瑞穂のウマは
蒸散する背中から霧をつくり
そうして反転した降りそそぐ草をもくもくと食んでいる
はてない砂原を渡り行く
灌木たちの隊列
風に枝が共振する 歌をうたっている
繫殖の季節になれば
大気中に平衡していたくさぐさの記憶が結合をくりかえし
何重らせんのフィラメントが生死のあわいを行き来しては
プラズマ プリズム
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