「ジャミラ(ウルトラマン)」角田寿星
ジャミラの故郷は地球
のフランスはパリから汽車で三時間
五十歳にして
日々の生活に老け込んでしまった母と
婚礼を間近にひかえた ひとりきりの妹
湖畔の貧しい村にひっそりと住んで
宇宙開発の事故に遭ったジャミラの墓も
そこにあった
水も空気もない星で
身長50メートル 体重1万トン
怪獣の躯体にまでなって
繋いだ生命
ジャミラは見えない円盤に躯体を折り畳んで
人類への復讐に執念を燃やした
りはしなかった
実年齢よりも年老いた母は
涙に曇った眼で両手を差しだし
ジャミラの人差指を頬に寄せた
妹は もうすぐ着ることになる
花嫁衣装を両肩にあてがい
兄さんと おなじ色の服よ
見開いた眼のままで微笑んだ
ジャミラは みぎゃあと ひとこと
なつかしい湖に霞む冷気が
生命にかかわるほどつらくなり
ウルトラマンとの闘いに








