過去の記事

連日の深酒デ
醜惡に成り果てた私は
亭主の居ない時間を見計らつて
私に好意を抱いてゐたと思われる
女の住む一軒家を訪レた事があつた
其の玄関先でちらと見た赤子は
鯉のやうな口から乳臭ひ泡を噴いてゐて
少々意地悪な心持になつたり
・・・
赤子に乳をやる女の気配を
まだ真新しい襖越しに感じつつ
右脇腹を畳に押し付けるやうにして
乳児用のタオルケツトを枕にし
さふしてても肝臓の疼痛は治まらず
脂汗や慾求は止むことはなく
寧ろ持続的に波打ツ
鐵道三本も乗り継いできたのにだ
ぶつとい乳首から絞り出ス乳滴
ぽたりぽたりと板の間に
日本酒一合ほど恵んで貰ふ

その女に約十年分の日記を託して
わたしは帰つた




東京杉並区の、阿佐ヶ谷にある映画館Morc阿佐ヶ谷で、6月26日(金)から7月9日(木)までの2週間、「金子文子 何が私をこうさせたか」(浜野佐知監督)が上映される。
金子文子は、関東大震災のどさくさに、パートナーである朴烈とともに逮捕され、大逆罪という名目で獄中に投ぜられた女性である。映画は、主に彼女の獄中での日々を、フィクションを交えて描いていく。(このフィクションの部分には、かなり強く映画製作のスタッフが、どのようなメッセージを百年後の現在に伝えようとしたかが満ち溢れている。)
...

富士山静岡空港を離陸して
十数分後にベルトサインが消えると
キャビンアテンダントが客席の間を走る
遠くてよく聴こえないけれど
「お客さまのなかに
偉人の方はいらっしゃいませんか」
と訊いている気がする
キャビンアテンダントが
前の客席から私の横へ来たとき
たしかに
「お客さまのなかに
詩人の方はいらっしゃいませんか」
と訊いている
私は、あっ、と
しずかに右腕をあげた
キャビンアテンダントの淡い香水
鼻をつく柑橘系
「ありがとうございます
失礼ですが
お客様は現代詩手帖賞受賞者か
ユリイカの新人の方ですか」
私は小さくなって右腕をさげ
両の拳を膝においた
キャビンアテンダントは
一礼して後ろの客席へ向かう
後ろの方で勘違いした乗客が
「産婦人科医なのですが」
と言って断られていた
空を見ていると
混じりっけのない青が私を見返す

「わが地名論」連載にあたって
詩の中に地名を書くこと。その意味を探ること。これは僕自身の詩集に関わりながら展開する「わが地名論」。この連載を通して〈地名とは何か〉〈詩とは何か〉を考えてゆく。

十七歳
新宿駅構内で銃刀法で捕まった俺は数日留置所に宿泊した後
鳥取の実家へ帰った
家裁で無政府主義を支持すると言ったら怒られた

細かい話しですが、八百比丘尼は、伝説上の人物で人魚の肉等の特別な肉を食べた所為で、不老長寿を獲得した架空の尼僧です。僕のトリアタマには大鋸屑の程の物も入っていない。何の叡智も無い。Sさん、脳みそ取り替えて!迷っていないで。余興ですが自分の身体とsexを出来るのよ!...門前払いか。とほほ。間違え回答ですね。謎のまんまか。ま、僕の痩せている動きやすい仕上がりの身体は、誰にも捧げません。たった一つの答えにしか操を許しません。良いじゃないのこの程度ならってカラスは寛大だな。涙が出る程。僕は勘も必要ですね。大比叡(滋賀県)と四明山(京都府)に跨る双耳峰となるのが比叡山です。比叡山には最澄が創建した天台宗の延暦寺があり、親鸞聖人など多数の僧が修行、勉強をし、沢山の宗教が出来ました。ちょっとググっ...

この地球上、ざっくり分けると俺には3つに分かれている様に見える

はまなすが咲いていた。
はまなすが一株、咲いていた。
濃いはまなすが一株、茨城に咲いていた。

山田というボーイが、
故郷の花を、
裏口に勝手に植えたのだった。

ある日、
お前、お前って怒鳴られて、
「お前じゃねぇよ、
俺は山田昌之だよ」って、
殴って、店長の歯を折ったんだ。

辞める時、しゃがみこみ、
何してんだって聞いたら、
ここにも東北の子、来るかなって。

便所の裏、
コンクリートの壁、
テープで消された女の顔 。
はまなすが一株、咲いている。

ハセと近所の裏山にカブト虫をとりに行っていた
この山でカブトムシを見たことは無かったので、いないのだろうと思っていた
自分は昆虫全体に興味があったのでカナブンなども捕まえて虫かごに入れていた
ハセが「ミッキーそれとったからカブト出たら俺ね」と言った
ハセはカナブンやコガネムシに興味がないのに卑怯だ
麓にある精神病院にはキチガイを連れて行くと五千円がもらえるという噂があった
確かに山間の隔離施設で一度、扉を叩いていたお婆ちゃんを見たことがある
パワーショベルが置いてあり
病院から出た生ごみを捨てる大きな穴が開いていて
病院の人たちが食べた後の西瓜にカブトムシがひっついていた
ハセは真っ先にゴミ捨て場の穴に降りて行き

俺はそばに落ちていた15cmくらいの竹をハセに向かって思いっきり投げた
ハセは血だらけになった
...

あなたは「怒り」なのでしょう
空を刺すように突き出された「悪魔の舌」
まがまがしい赤黒い紫の花
腐肉臭を放ち40度近くまで発熱する

あなたは「臆病」なのでしょう
その球茎は芋 シュウ酸カルシウムの針状結晶
喉は刺されて炎症し嘔吐さえ催す
毒で身を守るあなたを食す者はない

毒は薬で 薬は毒で
古代華人は汁を煎じた
仏の教えと倭国に伝来
痰は切れるし 腹は整う
悪魔の舌を閻魔が抜いた

大和の民は 食物が乏しく飢えていた
何とかして食べる 何としてでも食べるという
その執念は 祈りに似て

毒の中和に石灰
分解されたグルコマンナン
消石灰のアルカリで凝固
それは架橋=Cross-linking

つながれた 手と手と手と手
誰の手も離さないで
剣も 銃も持てないように
Voodoo lilyの葉は傘のように垂れて 実は一枚葉...

定時制高校の方角から
空の焦がれゆくのをいつものことと
見逃しているうちに卑暴になる現れ場で
錆鉄骨と処女宮が互い嫌い合うまで
キヤツキヤツ叩きつけ合ふノダ
夕闇に火花ひんばな散るるを視るに
胃に落ちゆく、おびただしい白煙、
鯨トンネルの入口、売人の柄シヤツ、
アクセル捻挫する程ひねりあげて
林立する特殊警棒の上手く避けながら
キヤツキヤツ蛇行して征くノダ
オキアミのやうに拡がりゆくて
最終地は、お決まりの夜の向こふの朝
路面でオジヤになつた人のかたちが
いたるところにぶちまけられて
乾ききらぬ間に拭い取られてゐる

泥仕合いダ!
泥仕合いダ!
泥仕合いダ!

ラリる、そして自惚れる
複雑な壊れ方をした単車の山
漏れたオイルを雑種が舐めてゐる
定時制の始業時間までは何時間もあり
キヤツキヤツ幼くふざけ合うノダ
...

私が初めて正社員で働いたのは1997年で、就職氷河期を勝ち抜いたとは言っても、入社後、歓迎ムードみたいなものは全く感じなかった。教育担当の先輩からは、「今日はかなりピリピリしてる日なのでこの部屋(研修部屋)を出たときは、挨拶だけでもちゃんとやるように」と言った。

研修を終えて配属された部署の部長は、とにかく初日から厳しかった。初めてやることだから、もちろん失敗するのだけど、その怒り方が怖すぎて、さらに失敗は派手さを増していった。

お客様にお茶を出すときも、震えていて、お茶が溢れて茶托を少し濡らしてしまって、もう一度淹れに行けばよかったのに、そのまま出してしまったので、部長はお客様の前でめちゃくそ私を罵倒した。

...

ウミネコの糞こそが島における唯一の資源だった
硬く積もった糞をつるはしで削りとり
来る日も来る日も船に載せる
堆肥で根をひろげた奴隷が歌をうたうだろうさ
クリプトコッカスはそりゃあ脳にはびこるだろうさ
ついには糞さえも枯渇して
からっぽになった島は飛行場へ姿をかえる
地中深く からっぽになった空洞のそこには 怪獣がいたんだ
ああ たしかに 眠ってたんだろうさ

ゴモラの生まれ故郷ジョンスン島を
ジョンストン島だとずっと記憶違いしていた
ジョンストン島は北半球の太平洋上に実在する島で
有史以来 ひとは住まず
アメリカ合衆国とハワイ王国とが互いに
領有権を主張してながらく争った
領土問題は解決した
解決した
なんどでもいおう
かいけつしたんだ

誰も領有しない海をわたり
誰のものでもない時を超えて
六甲山から阪神電鉄沿線の地中ルートを潜行し...

液体となりつつある気圧帯や
蓮華に廻り続けるモワレや
口移しされるサラダ油や
近場の穴場の盛り場の
音叉に触れてお別れを知る
笑みを残してお別れを謀る
檸檬を浮かべた冷水の底らに
悔いはjellyになつて緩く
痴人とうわさの県住の後家の
女となりし顔を見にいつてみる
悦に入りこみ過ぎてゐる
煉瓦を擦り合わせて出る粉は
下らない萬とはくだらない
直腸と直結した直情型の
温度差がこうも開くとは

海老の揚がる音。
醴泉の溢れる音。
組合の壊れる音。
注意の逸れる音。
怨念の燃える音。

豌豆豆大の核芯をこすれば
恋愛感情とは別方向に蠢き始め
悔い生き永らえよわたしよわたし
千代に八千代にそそりたたせよ
恩を仇で返してゆくスタンス
演劇部の淫らさのセンテンス
冷凍人間と成りクリアランス
窪地で己れを己れで拝みます
縮こまればよりかたく奮起す

週一なら、お酒を飲んで良いことにしている。だいたい語りを入れてしまい、
翌朝「あーっ!あのタイミングであの一言あれ裏目」と本当に恥ずかしい気持ちで、目覚める。
それを10年近く繰り返している
向こうもきっと覚えてないよね!
なんとなく誘ってくれる友達は減った。
そんなある日、友人が「中川さん、ノンアルコールで結構酔えますよ。車も運転出来るし、何より身体も楽だし」と教えてくれた。
馬鹿らしいけど、試してみたら
「車運転して大丈夫なの?」ってぐらい酔った。
それでも結局、翌朝には、「あーあのタイミングで、あの一言あれ裏目!」という消えてしまいたい後悔で、目覚めるのは同じだった。
確か僕は、知らないバンドマンに、こう言っていた。
...

天気雨
意味のない行列
睡眠不足の初夏の一日
見過ごすことも見すぎてしまう初夏の公園

フリューゲルホルンの響きと吟遊詩人の囁き声
母は待ってる 我が子が旅立つ日を

空気みたいなものなのだ
幸福も不幸も
本当はそこにあるのだけれど

楽隊の騒々しさと応援団の良く通る声
母は待ってる 我が子が帰る日を

輝かしい晴天
規定に基づく正しい整列
健康体の初夏の一日
見つめる者を見放した初夏の公園





以前スポーツの大会があるというので、集団で埼玉県の加須市に行って来ました。埼玉の端っこの久喜市の一つ手前の場所に位置していました。その辺りの人が沢山集まって、皆さん勝ち負けに拘るというより、楽しそうにスポーツをやっていらっしゃいました。町なみは建物が過密に建っている訳でも無いので騒音が一つも無く、町中シーンと静かでした。どこまでも平坦な街でありながら、お店もあるし、調べたらコインランドリーもちゃんとある。山のような造成地も無い。都会的に作られた町でありながら、人が住むには安楽そうで、住まいとしては大変良さそうでした。大会では好成績は残せませんでしたが、打ち明けると僕の一番の理想は今のところ現住所ですが、終の棲家として更に良さそうな場所は、世界中どこを探しても加須市のような場所しかそれ以...

5月で今年も120日経過、100引いても、20日経過です。
そろそろ書かなきゃ年賀状のお返事。
そこで思い出したのですが、僕が生まれた頃TVも電話もありませんでした。
川で洗濯してましたし、その川下で顔を洗ってました。
鉛筆はありました。その芯を、削り終わるぐらいに、学習意欲も終わりました。
その後、「電動鉛筆削り機」が出て、シャーペンが出ましたが、匂い付き消しゴムもあったので、その香りのする女子の机の側を歩く時はドキドキして、そこを「水商売ゾーン」と呼び、勉強が出来ないまま高学年になり、「カップに縫い目がないのです」というワコールのCMをぶつぶつ言ってる内に卒業しました。
...

とくに悩みが
あるわけでもなかったが
興味を引かれて
野次馬根性で
入ってみた