過去の記事

以前仕事をしないかと声をかけて拾ってくれたおじいちゃんが、君は車の整備工なんかに向いていると思うよ、なんて仕事の出来ない僕に言っていた。無論その道の険しさはぼんやり解るから、頭の中では確かにその職種の学校へ行きたいと思っていたけれど、残念ながらその道の希望は無い。車がマニュアル車からオートマに直ぐに移行して、その後はどんどん車が進化した。自宅から見える辺りに車検の会社があって、飛躍的に仕組みが進化した車関係の仕事人が居らっしゃる。確かに僕は昔そんな夢を見るような人間だったけれど、もののあはれのように無職で不撓不屈とは縁の無い生活で露命を繋いでいる。よくここの辺では、車検の会社の人を見かけるけれど、車に関係の無い僕は住む世界が違うので、へえ〜、仕事の方だと思うばかりだ。恐らくかなり勉強を...

手足口病の語り口
巻き舌のテロンテロンで
枯葉剤つてこんなんだらふか
跡ごと引き摺るやうな滑り
後潟の終いの始めから
啞を並べて喋り出すまで
鶏卵を産み出す盛り上がる喉元で
聴こうとしたか

ぐえつぐえつぐえつ……
吁、遠くで牛蛙が鳴いてゐる

民族新聞の中程観音見開き
白人女の赤い口唇のパラマウントに
ヘツドフオンにヘツドギヤアに
逆光に逆立つ金の産毛そよぐ
本家から分家へ白餅が下げられて
分家から本家へ赤餅が上げられて
倫敦風邪の流行りだしの梅雨頃
啞ののどちんこに御加護が

びちやりびちやりびちやり……
吁、雌兜虫の殻ごと潰されてゐる

素通りしてゆくあからさまな悪意を
椀に注ぎいれやうとするジヱスチヤア
生娘でも童貞でも老害でも即神仏でも
田舎のおきてやぶれば消されゆく
取ツ替えひツ替え花札切るかのやうに
啞順の入れ替わり基準の擦り代わり
...

赤 ダメだ
青 改札
青 月
青 俺の顔

お前が言ったんだ
左は3だって
お前が言った
左は3

右手は殺し
左手は生きた
見たことがあるか?
花が嘘をつくところを

高速の下
ゲロまみれ
月は冴える
ネズミが空を飛んでいた

春の日は なまぬるく
またよく若い、雨が降る

椿

花桃
椿
みつまた
椿
ムスカリ
椿

むせるほど 花ひらき
匂い立つ
きれぎれに

車のライトが照射する

落ち、掃き集められる





ほめられたときに
へりくだりかたがうまくいかなくて
嫌われた

本当にほめる気持ちがないのなら
ほめないでほしい

それか

思わずへりくだってしまうくらい
よぶんにほめてほしい

ダイエットというものは、だいたい短期間で挫折する。これはもう、人生で何度も確認してきた事実である。ウォーキング→2週間。糖質制限→1週間。縄跳び→3日。(縄跳びはむしろトラウマ)

今のSNSは狂ってる。一方では「こっちの方が安いよ!あっちは金の亡者だよ!」と声を張りあげ、もう一方では「あんなもん食ったら死んじまうよ!腹に毒物溜まって殺されるよ!」と絶叫する。しかもそれらは全く同じ音量で発せられていて、Aだ、いやBだと正反対のことを聞かされ続けた通行人は耳から疲れ、一人、また一人と街を去っていった。気づけば街はゴーストタウンと化し、残ったのは血走った目をした地獄の商人だけだった。

髪の毛 輪ゴムで 留めるモード
流れる ワンオペ 毎日ロード

サランラップ 入口が分からず ストップ
イラつき ループして メンタル ドロップ

専業主婦 ノーギャラワーカー
でも回してる この家メーカー

焼肉の日 肉を並べるプレート
煙と油で リビングがフレイム

家族は バクバク 口にイン
肉 野菜 どんどん 消えてくシーン

焼いても焼いても 皿はクリーン
腹は減ってる 私はノーフィード

飯を作ってる 私のサイド
旦那はテレビの 感想ガイド

「このドラマさ〜」って それ今??

ガソリンスタンドに並ぶ
長い車の行列が
長すぎて

ホルムズ海峡まで届いた

みんな不安だった

ガソリンスタンドの行列は
まじやば長すぎて
世界は車でぎゅうぎゅうになり
あふれた水が何でもかんでも
埋めようと躍起になるのと同じく
ホワイトハウスや
エリア51にも
仕方なく侵入した
トランプさんの自宅も例外ではない
こりゃ怒鳴るど!
とか言ってる場合ではなかった

世界中がクラクションを鳴らしてて
もはや誰もうるさいと感じない
専門家はそれを
人類の進化だと言った

その年の流行語大賞は「満車」に決まった

それでも愛知県のトヨタの工場は稼働し続けた
さすが

過去のアレコレが
未来のあれやこれやを
ぐるんぐるん回転させて
ぬけ落ちた今...

あなたのおなかにふれて
わきばらのやわらかさに指が うふふ
あなたのおなかにふれて
へそまわりのやわらかさに掌が えへへ
固くなくて ほっとしました
割れてなくて きゅんとしました

もしあなたがギリシャ彫刻だったら
ベル・エポックの裸婦な自分が恥ずかしくて
きっと 肌を重ねられなかった

あなたのたるんだおなか
かつてはひきしまっていたと
わたしのたるんだおなか
かつてはくびれていたと
ちゃあんと おぼえている
わたしたちのたるんだおなか

愛すべき、年相応
共に重ねた年がいとおしい
わたしたちのたるんだおなか
やわらかくて きもちい






見た瞬間「うわっ」「なんだこれ?」
鳥肌と悪寒、本当に震え上がった
急いで食器用洗剤をぶちまけた
3分もしないでそのコロニーは全て死に絶えた
奴らは人間の鼻にあたる器官が腹についているらしい
殺虫剤の毒ガスみたいなまわりくどい話ではなく界面活性剤がどうのこうので食器用洗剤は直接奴らの呼吸を止める

もう長いこと部屋に閉じ籠もっている。頭の中には春麗らかな景色が浮かんでくる。どうしてもって言われても、あたしあの人んちのことよく知らないから。あ、僕んちならここだよ。教えてあげて。本当は知っている筈。お願い。本当はほら、あそこの部屋なのは知っているんです。良い季節になってきたから、春の花霞のキレイなところへ連れ出したいんですけど。お兄さんちょっと一緒に誘い出すの、手伝ってくれませんか?1人では行けないの?それが、ちょっと顔見知りなだけで、家賃を戴いている大家の関係なんだけど。何やらそろそろ春の足音が聞こえてくる季節じゃないですか。あまり引き籠もりは良くないと思って。そうだねえ。良い物見遊山にでもなれば良いねえ。なんて絡んだあの方の話しから遠ざかっていく。何だ、行っちゃったの。で、気配が...

中学生の頃から
大人になるまで
私は下町で暮らしていた

おしゃれな町ではないけれど
職人さんが多い町だった

ある日
綺麗な大きい図書館ができた
新しくて
かっこいい
大学のキャンパスみたいな
建物だった

最初は物珍しそうに
いろんな人が来て
やがて
みんなが通う
人気の図書館になった

近所の主婦は
料理本を借りに
学生は
中高生優先席で勉強
オタクっぽいお兄さんは
パソコンコーナー

夏になると
ホームレスが
涼みに来ていたりもした

ある日
本を返しに行くと

さよならはさよならでしかない。
さよならはさよならでしかない。
俺はお前に別れを告げたにすぎない。
冒険の終わり 物語の果て
見出したものはない。
語るべきこともない。
さよならはさよならという言葉でしかない。

さよならはさよならでしかない。
さよならはさよならでしかない。
見出したものはない。
語るべきこともない。
だけど、俺の胸に宿るひとつの予感。

奇跡よりも日常を。
俺は奴隷の絶望も王の希望も信じはしない。
奇跡よりも日常を。
俺は奴隷の希望も王の絶望も信じはしない。
奇跡よりも日常を。
天国の頂から 地獄の谷底から
そんな所から見た景色を俺は信じはしない。
奇跡よりも日常を。

どうか信じる者が足元を掬われることがありませんように。
真実と正義の上にあぐらをかく時代は終わってしまった。

さよならはさよならでしかない。
...

途中採用のアル中の私は
途中採用の教員崩れのNに
消えてくれないかなあと標準語で
吐き捨てられるのも至極真当な成行
私も私でNに対して陰に隠れて
陰湿執拗な嫌がらせをしてゐた
さうしてコロナ禍に身冒され
互いに部署異動の島流しとなると
同類嫌悪の蒟蒻棒で殴り合うやうに
大型機械の猛りを浴びながら
人事部にも総務部にも助けて貰えぬ
貰えぬ上に工程表に沿つて
一万単位で商品は流れてくるは
十分単位で忌言を投げつけてくるは
私もNの立場を悪くしてゆく
告発なんかしませんでしたが
帳簿の角で小突きましたよね
社会に出て暴力受けたのは初めてで
かなり驚きましたけどね驚きましたよ
私がNに行つていた罪事を鑑みれば
因果応報の正規版だなと諦認しました
双方向で許し合わせることは無く
労働組合の無い屋根の下で
一寸した告げ口でしか改善はなく
...