「ズレ」ヒラノ

2022年05月21日

田舎のクソ百姓が上も下も龍が昇るジャージを着てうんこ座り。サングラスでキメてSNSに投稿する。その龍は本当に価値のある龍なのでしょうか?そこまで「人生賭けてます!」な表現は本当なのでしょうか?その龍、誰が描いたのでしょうか?その龍の爪の本数を気にした事があるのでしょうか?4本?3本?

ジャパニーズ?オリオエンタル?

はぁ? 日本画の展示を見たことすら無い、しょっぱいチンピラ風情が「かっこいい龍のジャージで娘の運動会に応援に行きます!」ってTwitterに書き込み。「誰か彼に教えてやってよ!」と書いたらアカウントは凍結に。チンコロ野郎かよ、ヤクザ気取りのインフォーマーが。

奴らは龍をついばむ鶏も知らなければ、本当の龍すら知らずに「日本!」「憂国!」「愛国!」と叫んで車高を低くしたトヨタ車に乗って俺を通報したのか...

カマ野郎か、俺にペンと紙とM16を。そう、早急に。 俺の誕生日は6月13日だから。 

ジョー・プライスという米国人がいる。その妻は日本人の吉持悦子だ。プライスは実家が配管業、ファミコンで言うならスーパーマリオな家計だったわけだが、不思議な縁で日本に来た。第二次世界大戦が終わって間もない時期である。有形である卓越した文化資産も惜しげもなく、ドンキホーテの様に、ブックオフの100円コーナーの様に、海外に吐き出した。そして持って行かれた。表現としては攫われたが近いと思う。それぐらい日本は腹ペコだった。

京都を代表する、日本を代表する、世界に通用する、無名の画家の絵を知ったプライス、彼は魅了され、自分の日本画コレクションが増えていくうちにやっと知る。 

「イトウ・ジャクチュー」

建築家のフランク・ロイド・ライトの下で仕事をしたプライスはフランクから自然の偉大さを学ぶ。なぜ花はこの様な形状なのか?その形状はどの様なメリットをもたらすのか?そういう下地を持つプライスは若冲の絵を見て虜になる。

そもそも日本画とはゼネコンの様な仕事であって、お殿様が「龍」が大好きだから「てめぇはよ?一生俺んちのためにカッコイイ龍を描けよ?」というミッションを弟子をとって総動員で「龍」しか描かなかったわけです。個人の好きな物を描いた所で金にならないし。仕事、それに携わる職人としてオリエンタル、ネット上でイキがるチンピラ好みの絵を、それこオカマだったアンディー・ウォーホールのファクトリーの様なシステムで(今で言うなら村上のKAIKAIKIKIですかね?)作成していたわけです。「~一派」「~一族」というような感じで。(余談ですが沖田総司は相当なホモセックスの応募に苦しんでいたようですね)

ⅠQの低いオカマなメンタルのウンコ座りのチンピラ風情が喜んで身に纏う龍とは一体? 

WHAT? なんでこんな場所にチンアナゴが?

 伊藤若冲、これはそういった文脈では無く。まず、彼は実家が極太だった。遊んで暮らせる時に彼は筆を握り、自分の庭に鶏を放ち、とにかく描きまくった。描きまくったし、4コマ漫画みたいのもちょいちょい描いた。とにかく描いた。狂った絵描きか?という時に、彼は敬虔な仏教徒であった。「生きとし生けるもの、亡くなれば仏となる」、そういう視線で見た視覚からの情報は右手を使い直情と緻密な計算を織り交ぜ、描かれた。それは不思議なことに遥か大陸の向こうにあるそれと繋がっていた(18世紀フランス)。彼にまつわるそういった話を書く時、僕は点描の起源を調べなければいけなくなった。チベット、曼荼羅、そうか!それは祈りか!と。

僕が、貴方の様な物書きに「物書き」として認めてもらえる時、そうなる様に僕はパフォーマンスの時にささやかだが、小さな祈りを込める。


「届きますように」

エツコ・プライズコレクションと深い関係者は言う。伊藤若冲がこうもビッグネームになったのはここ20年ぐらいでの話であって両名の活動の結果だと。プライズコレクションとして日本に来た時のスポンサーは日経新聞、次の若冲としての展示はNHKが主催。

待て待て、そういった情動もコントロール出来るという話か?

あながち嘘じゃないかもな。若冲の作品は天皇家も持ってる本物よ?俺が2本目に書いたゴミ美術館?森美術館?KWOZ展は入場料が2,500円、図録は7,500円、若冲は?国立美術館で1800円の確か2500円だったはず。

いろいろ狂ってる