「かなしみ」山本恭子
2024年09月27日
人は「愛がない」とかなしみ
愛すればこそ かなしみ
愛し合ったそばから
かなしみの種を育てる
かなしみの本質は
希望
望むことが叶わないことへの
あきらめきれない心
一人ひとりのかなしみの
もっと奥底にある
深いかなしみ
人の命は奪えても
かなしみを取り去ることはできない
ひとかけらの希望もない
と思われる時にも
かき集めて絞り出す
かなしむ人のいる限り
希望もまたあり続ける
今年の春、3月31日に「閉店」すると聞いて企画した千葉・本八幡の小さな本屋kamebooks屋上ライブにて、アコーディオン奏者熊坂路得子さんの「かなしみ」という曲に合わせて朗読した詩を一部書き直したものです。結果的に、2024年9月現在、屋上の書店はほとんどオープンしないものの、閉店はしておらず、隣駅の「甲羅文庫」と合わせ、良い企画があれば「開けます」とのことで、10月に半年ぶりに演奏の場を準備中だけどそれはまた別のお話。3月に演奏した時は、広島からクラリネット奏者の瀬戸信行さん、東京のコントラバス奏者・宮坂洋生さんと熊坂さんのトリオ(ゆりかごから墓場までトリオ)に私がお邪魔する形での演奏会で、天気も良く、「閉店」の呼びかけ効果もありお客さんも集まり、思わず店主が「ぜひまた次回も」と言い出す始末。そう、楽しい場は続けられる限り続けたらよいのです。