「ささい」chori
2021年10月26日
「ささい」
ささいな躓きが
ひとを変えてしまうことは
よくある
欲張るな
日々に垂直に屹立せよ
なんていわれても
地球の表面をやわらかくなぞることしかできない
動物化したポストモダンは
お手紙をむしゃくしゃ咀嚼して
いまやヤフコメや5ちゃんに草も生えない
ぼくのいかりとかけて
振り上げたこぶしととく
そのこころが
どこにもおろせない
ジアスターゼが足りない
消化と昇華は名前が似ているだけの他人だ
すれちがった肩の角度で
ぎりぎりわかるような
秋がふかまってゆく
その重力にしがみついて
スライドしてゆく、愛も勇気も
いまだかつて
未来を諦めたことはあるかい
ぼくは架空の文法を羽織る
そもそもなぞれるような
他人事の人生はここにない