「ヤマ車ベッテレ愛シラフ人間」しせいそうせし
2022年12月30日
私はヤマザキパン工場のバイトを不採用になる人間だ。
知らん車のガラスをバットで割る人間だ。
要らないベッドを焼く人間だ。
壊れる音が聴きたくてテレビを破壊する人間だ。
一人の人間を愛する人間だ。
それらをシラフでやる人間だ。
だからきいてください。
窘められた魂の墓場になりたい。
大きなグルった空気に後ずさり、人間未満の素質に振り回された人もどきを焼いてやりたい。
俺らが死んだところで鳥も食べてはくれないから、
大量の火薬で空になろうや。
執着が怒りに変わるその同じスピードであなたは縁切り包丁を振るい私の首を撥ねた。
私の首が飛ぶスピードは私が芸術ゴミ集積所にシュートされ四角にされても観測されなかった。
私の血液は人間をする為か?
「全員死ね」という日本語が好きで、
その荒唐無稽加減は侘びから発生した彩りが口から垂れてくるようで、起こりえない心を食らう個人へ刺す。
体に空けた小さな穴から、その瞬きに近い確実な呪詛はその人にとって虹か蛆ではあるだろう。
その音の転げる人間性。
イブの朝、最初に見たのは丸焦げのホームレスで、
何も放たないそれから目を離すと、厚着の隙間から冷たい空気に気付いて少し笑った。
ポッケの中の半分のダブチは乞食も食わん。
犬がさらっていった。
びっこを引き、ただ前へ前へと進む犬は、主人を吸い込み、生涯思い出したり忘れたりするだろう。
わたくし共は横断歩道で歩行者を先に行かせた上で満を持して轢くし、
赤ちゃんの鼓動をウーハーに噛ませてそのリズムでホームレスの首を砕きますが、
では独り、愛しい人を想うその時、郷愁に駆られ全ての憂鬱を一心に抱えたその時、
わたしにも、人間をやらせていただけましょうか。