「ワールズエンドガーデン」POGE
2023年11月22日
陽の落ちた砂漠を歩いている
どこまでも続くように見える
陰った地上は少し肌寒い
夜になったら凍えるかもしれない
水がない
緑がない
となりには
誰もいない
誰かの名前を
呼ぶことを
忘れた
誰かに伝える
言葉を
失った
それでも叫ばなければ
思いの丈を伝えなければ
それができないのなら
生きていないも同じだ
世界の果てで
天を仰ぎ
地にひれ伏し
声をあげなければ
砂が体にまとわりつく
洗い流す水はない
のどを潤すこともない
肌を癒すこともない
ない
どのくらい歩いたのかわからない
どこへ向かうのかわからない
凍える夜も
焼けつく昼も
天頂に星はあるか
なにも見えない
陽炎の向こうに人はいるか
声も聞こえない
ワールズエンドガーデン
世界の果ての庭で
誰の名前を呼べばいいのか