「家なき子/あの」モリマサ公

2023年06月21日

家なき子

たとえれば我の空耳サンロードみをほろぼしてのちのこころの

宗教が必要になり来る夜明けおりたつ鳥はカラスだけだね

妹が走ったのはドラッグで冴えて苦しむ者すらいない

輪郭が流動してるウチがわももれてたゆたう横断歩道

右左脳がちょっとずれてる劇場であたし蟻の巣カウントダウン

姉はナウ病気になって障害者手帳を持った名無しの試合

家はもうとられてしまいアゲハ蝶飛んでた庭木ただのぼうぼう

キャバクラで姉が働き脳ふやけどんな明日も来ないで欲しい

ガランドウ誰も帰らぬ家の中落ちているのはコアラの人形

家はもうヤクザにとられアゲハ蝶飛んでた庭木ただのぼうぼう

宵闇の記憶上書きされていく父母はばらばら最終回へ

カムアウト山が動けば這い出して母に秘密を全部話そう

姉はもう戻らぬ場所になったこと誰に話せば良いかわからず




あの

泥水を毎日飲んでる世の中がしんどいというさなかに一人

別に前じゃなくていーけど反対に後ろにひとり傘をさしてく

がんばれが「絶」しかないしうざい死ね蛾が飛び立つよこの世の果てに

会話とか「絶」とかイミフしんどいな ね、だらだら生きよツツジくわえて

あーやだなウザいキショいし地下鉄が行き交う度にブツブツを踏む

逃げるとかいいとおもうしもうみんな冴えて目覚めてリスカをやめて





モリマサ公