「秋月祐一とけんごの短歌ワークショップ 〜はじめての短歌〜 第十一回」けんご

2023年05月28日

前回提出した歌にご指摘ご推敲ありがとうございました!

連作の時の歌達を「みごと!」とか、
言われちゃってはずかしーっすね。

でも自分でわかっているんです!
僕の短歌はまだまだです!
僕の歌はひとつの時間、ひとつの場所を
現していますが
僕がもっとも詠んでみたい
一瞬の気持ち、

思わぬサプライズに
えっ!
うわっ!
やった!
とか、
料理してて包丁落とした時に感じる、寿命縮む感じとか

プラスでもマイナスでもどちらでも良いのですがそんな感じの
頭で考える前に脳みそがふるえるような

さまざまな理屈が無い瞬間
そんな、さっきまでの気持ちが吹っ飛んでまったく違う気持ちに変わるような

 「一首の短歌を読んだだけでちょっとだけ世界が変わって見える」

このワークショップで秋月さんに
いちばんはじめに教えて頂いた
僕が短歌でいちばんやりたい事。
コレがないんですよね!
僕の詠んでいるのはまだ頭で考えている世界のことなんですよね!

が、しかし!
はじめたばかりの時に比べれば
短歌で考えた事を詠める様になったのは大成長です!

こうやって短歌と僕の繋がりを太く、深くしていけば
いつか「うわっ!」
ってなったと時にスッと
スゲーやばい短歌を詠めるかもしれないなと、
そんな風に感じてます精進しますので
どうか今後ともよろしくお願いします

前回教えて頂いた
「切れ」
面白いですね!

第九回で秋月さんの三首の連作の感想でも書かせてもらいましたが
歌に勢いをつけたり間を持たせたりする事ができるんだなと感じました。
短歌は朗読をする事を前提としていると
以前秋月さんがお話しているのを聴いたのですが
「切れ」は朗読の時にいちばん力を発揮するのかなって
秋月さんの三首の連作を声に出して読んで見た時感じました。
その中の一首の

 大輪の花火はじける五億年後にぼくたちの化石をさがせ

この歌を朗読してみた時
まずは
「ん?どうやって朗読するんだコレ?」

みたいになりました

五億年と後
この間に上の句下の句の切れ目があるのに
ここはどーしても切り離せない

ここがとても面白く
声に出してみると疾走感半端無いなと思いました!

今回読んで頂いた英単語入りの短歌についてのご指摘、例歌、そして秋月さんがおそるおそる詠んだ英単語入りの短歌!!
ありがとうございます。

秋月さんが英単語入りの短歌詠んだ事ないとおっしゃっているのを読んで、ちょっとビックリしました。
秋月さんの短歌のイメージを僕は勝手にですが
POPな感じ、堅苦しく無く、古臭く無く、絵を描く様な、短編映画を撮るような、
そんなふうに短歌を詠まれて居るイメージをもっていまして、
街の看板に書かれた英単語の様に、自然にマッチする様な気がしていて、え?なかったっけ?
そう思いまして秋月さんの歌集

「この巻尺ぜんぶのばしてみやうよと深夜の路上に連れてかれてく」

を開いてみたら
秋月さんは、ジェラートやヴォーカル、コードネームなどたくさんカタカナを、使われていましたが英単語では無かったですね!

そして
例歌としてあげて頂いた林あまりさんのこちらの歌

生理中のFUCKは熱し
 血の海をふたりつくづく眺めてしまう

林あまりさんはこのワークショップの、第二回で一行書きが、一般的な短歌の形だというお話を教えて頂いた時に、
二行書きにこだわり
可能性を示している歌人の例としてあげてくださったので
さっそくTwitterフォローしたり、
過去作を読ませて頂きましたが、コチラの短歌も林あまりさんの個性全開ですね、他の作品も読ませて頂いた僕の感想ですが、
林あまりさんの作品は読者と、作者の間にある共感できる物のチョイス自体が個性的ですね。
共感の中でも
わかる人には強烈にわかる、
わからない人にはおそらくまったくわからない、
そんな、ものすごく狭く深い作品がたくさんありました。
なにか感情が掻き立てられるようなそわそわするような歌を詠まれる方ですね!

そして
秋月さんがおそるおそる詠まれたというこちらの歌

 August青田かすめる夏つばめついてゆきたいCatch Me Up

さすがだなーと思いました!
僕が英単語入りの短歌を詠んでみようと思った時に考えていた
英語苦手な人でもギリ知ってそうな英単語が入ったら
単語自体が具体的で手触り感を持ち、
読んでくれる方々と作者の間を繋いでくれるかなと思った事をちゃんと歌に込められていてすげーなーって思いました。

 August(8月)青田かすめる夏つばめついてゆきたいCatch Me Up(わたしに追いつく)

夏の景色の中、自分を追い越し空に飛んでいくつばめを見送るような、そんな景色を想像しました。

さて!
今回秋月さんに読んで頂きたい歌なんですが

前回の辞書見てたら
お!
これは!
と、短歌がひらめくもそうですし
自転車乗ってておっと!
アレは素敵!
短歌にしてみよう!
って思う事が増えました!
短歌短歌短歌ってずっと思う様になりましたね!
短歌はまってます!

ワークショップに今まであげさせて頂いた短歌は自分なりには推敲を重ねているのですが
今回読んで頂く歌は
作品と言うより自分と短歌の繋がりを切らさない様に
見たものを短歌で詠んでみると言うことが面白いなと思いはじめました!
今回はパッと思った事をサッと書いて溜めてある短歌をそのままあげさせて頂きます。
秋月さんがどの様に感じるかとても楽しみです!

ご推敲ご指摘ご説教など、どうかよろしくお願いします!

 風と空とアスファルトの上に潔く落ちた椿の花

 もうないとおもった酒がまだあってのんべってダメねとかいって呑む

 いつもニコニコお地蔵さんが雨晒し傘子地蔵の話を想う

 目覚ましに気がつかなくて寝坊してギリまにあった職場でいっぷく

 夕暮れに命のろうそく燃えるよな雲の色味を塗りつぶす夜

よろしくお願い致します!

第十二回はコチラ





秋月祐一とけんご