手元にケータイがあるのに遠くからバイブレーションが聞こえてきて安易に今日は昨日とは違う日だという当たり前のことを知ってふと今は冬なんだということを思い出して縮こまった体を伸ばし肩についたノイズを払って空白の切れ目からよいしょっと一歩を踏み出すそれが紛れもなく事実であったことに私は驚きそれに対して胸を撫でおろした自分にまた驚いて開けてしまったワインボトルを蹴とばして「自由が欲しいです!」と叫んだ今は午前4時半だ
カワノアキヒロ