「糸田さんの手毬歌」 西村太一
2023年11月04日
皆毬でもつくように、
器用に球技をする。
昔、女の子が毬をついて
遊んでいるかのようだ。
真剣にやっている人は、
まるでピアノ線で操られているかのように、ボールをポンポン弾く。
操られている、と言えば、
随分前に、部屋でごろごろしていたら、病的な妄想が出た。
夜帰り道に電線の下を、
上から糸でスーッと操られているように、まっすぐ歩いている人が、頭に浮かんだ。
その妄想は、暫く続いた。
1日目は面白かったけど、
次の日も次の日も、
同じ事が頭に浮かんだ。
ノイローゼだ。
その妄想に輪をかけるように、
勝手に糸田さんという人が、
人を操っているんだと思った。
もはや病気再発のサインだ。
いけませんね。ただの勘違い。