「編集後記」上 馬野ミキ

2022年08月30日

一年前「抒情詩の惑星」をはじめる頃、自分は万年床にてほぼ一日ラジオを聴いているような生活であった
大島健夫くんが企画してくれた「抒情詩の惑星」創刊記念朗読会でも話したが
「抒情詩」という単語は、古溝真一郎くんが自分の詩集「キム」を紀伊国屋書店のフェアで配布された冊子にて評したくれたところから着想を得、このホームページの作成に至った
送られてくる原稿を、自分に届いた一通の手紙として読んだ
それはちょっと、贅沢な時間だったのだと思う
ほいでも掲載を見送った方や作品もあって
しかしそれらは今もデスクトップの抒情詩の惑星フォルダに収められていて
時々想う

原稿を依頼しておいて、掲載を断る 推敲をすすめる 
ノーギャラでだ
無茶苦茶な話かも知れない 
故に衝突もうまれる (自分の強みは、詩界隈の人間関係に興味が薄い事かも)
だけれど、ただ原稿を、詩を 
なんでもいいから並べればいいのではない という意識は強かった
馬野ミキ責任編集というのは、別に自分がえらい人間なわけでもない ただの自分ごときの主観であると言うことも意味させたし、矢面に立ちます という覚悟でもあった
一回、二回会って気になっていた人や、ふつーに身のまわりの友達や知り合いに安易に原稿を依頼したりした
自分の知らない よい詩を描く人は日本にはもっとたくさんいるのだろう
この狙いは、何も特別な才能を持った人だけがよい詩を描いたり、或は「詩」に関与するわけではないという自分の秘めたるテーマを「抒情詩の惑星」というホームページを通して表したかった、ということでもあった
「抒情詩の惑星」には、書店に出版物が並べられている詩人から、まったく詩について勉強をしたこともないずぶの素人の原稿までずらりと並んでいる
それらは自分にとって誇りであるし自慢したいことだ


パソコンでの更新作業により首を痛め
一字、或は一行の余白、誤字の訂正 のようなものに向き合う作業ががとてもつらくなった
抒情詩の惑星 編集長の名刺はまだ数百枚残っているが・・・

このかわいいきらきらしたものを 保持、継続してくれないかと打診し
季刊誌「東京荒野」(私誌東京)の湯原昌泰くんがじぶんのわがままを引き取ってくれた
影ながら編集に関わってくれた荒木田慧さん ありがとう
また、収支を見込めないであろうに 広告をだして頂いた 渋谷kensscratch、白昼社、中川ヒロシさん
援助してくださった方々
ぶっちゃけ助かりましたw
また、このじぶんの十二か月の衝動には
「詩学」最後の編集長である寺西幹仁さんの影響もあったかも知れない。

一年間「抒情詩の惑星」に関わってくださった みんな
いいね!
を押さない きみも

ありがとう。











馬野ミキ