「衰弱の根に手向ける」タタクーク
2025年04月30日
これは殺し合いなのだ。他所の喧騒や頭の中の様々を殴り殺し、その返り血を引き摺りただ奥へ奥へ進むただそれだけの様なのだ。
少年の尻をなでる時のような気持ちで話す。
お前の連れ立った犬を俺は軽トラで轢く。轢死。
お前とお前のペットは薄汚い泥の白い軽トラに轢かれて死ぬ。
田の緑と朱の夕日のせいで盛大にドラマチックにされたお前の死。
日差しはお前の死体ではなく血を撥ねた白を映す。
お前の作業着に見合う労働を教えてやる。
伝えた言葉で潰れた喉の吐く血でそれを染めろ。
まだ足りない。
お前の言葉は体を突き破り声にならないただの音になる。
夕暮れに懐くな。
お前には勿体ない。
情緒に逃げる暇があるなら咆哮で俺を汚せ。
子供の頃の淡い夢にそれを引き摺った今の人間の幸せそうな顔を見ろ。
取り戻せないなら鍵盤をひとつひとつ取り外しトイレに流せ。
お前が出来ないなら俺がやる。お前のプライドを寄越せ。俺が責任を以って全て噛み千切ってやる。早く寄越せ。
お前の音の首元に歯型を付け猟犬じみた目でお前を見る。
食われるぞ。
出せ。
お前のもの全て出せ。
お前の頭をトイレットペーパーで巻く。俺に価値は無い。
便座を首にかけ引き摺り回す。
便器の水で禊は済む。
夕日が突き破る窓のその光だけで言葉は宙に浮き、生身の体をそこら辺のカラスがつつきに来る。
手遅れになった後身に残った芸術は乞食も食わん。
紙やすりで身を紙やすれ。
早く。
身を粉にし何が残るか証明してみせろ。
早く。
絶対に終わらせんぞ。後ろが鳴りやんでも噛み付いてやる。安心しろ。引き千切ってやる。
お前は刺青に代わり俺の歯型を一生に残す