「Need for speed」馬野ミキ

2022年10月04日

今日は早起きをしてさわやか
恋人が冷蔵庫に残していった具材でカレー作り
ゴーヤカレー にがい
西日熱い十月の、パンツいっちょでNeed for speed HeatをLv18まであげ、ガレージの全車を解放する
そして来年、五十になる自分の身をふと想う
この人は何か欠落していないだろうかと
この人とは、俺自身のことだ
いまこの文章を書いている私のこと
恋人に「ばぶ!」とLINEを送る
では、この文章を別れた十五の息子がネットで見つければどう思うだろうか?

俺なら、父を許さないと思う
芸術に関わる人間はろくなものではないと思うだろうー

歯も貯蓄も仕事もない
でもまあ、そんなのは気にしすぎかも知れない
気にしすぎってこたぁないけど、三秒以上気にしたって仕方ないwww
動物と人間の違いに「予見能力」というものがあるらしく
人間は明日でもまあ一週間後でも、お腹が減るということを予見し、その苦痛を回避しようという行動を集団でとりたがる
原始人は銀行も広告もない世界に暮らしていた
いまでも世界のたぶんほんの僅かな一部の部族は、それぞれの国の保護を受け
独自の文化やルールを持ち、銀行や広告と関係なく暮しているのだそうだ
彼らは私たちとまったく違う常識を持っているのだという
まず挨拶として、乳房やちんこを触る部族もあるかも知れない
現代の私たちの世界ではそれはセクハラやパワハラと呼ばれるのかも知れないね
大人になる儀式として、危険な残酷なことをしなければならないという場合もあるだろう
私たちのマナーやモラルでは許容できないような
知的っぽい人は、彼らから学ぶことがあるという
そいで、私たちは絶滅危惧種を保護するのが好きだ
さんざんいじめておいて

鶏も
豚も
牛も、
いつか空腹になる私たちにとって
彼らがカモであることを私たち人間は知っている
カモだから私たちは育てる 大切にする 
いつか食うために。

時折、
にんげんが本当に死ぬのか 試したかったというような 少女が出てくる
彼女はたぶん、
動物を殺したことがないだろう

リアルでは無いぞ
現実だぞ
ストリートでは無いぞ
ただの道だぞ

INからOUTへ 膨らむ
わいの三菱ランサーエボリューションが もう一度INへ刺す
その瞬間、俺がみているもの以外の世界は消える
ぎりぎりのらいん
法があやふやになり
白線の向こうへ踏み外して
戻ってくる
グリップ、
摩擦する おれと
あらゆる俺以外のもの
気体だって俺のちくびを365日こするのだから俺の乳首はいつもたってて
うるさいサイレンのきみをふりほどいて俺はもう一度INする

中央へ

電信柱や信号機、その隕石や小惑星たちが
もっとも小さな分子から 存在を成り立たせるスピードよりも速く
何かが定義されるより
逆光を受けて
何も見えなくなったら
ハンドルをその真逆に