【レポート】現場へ#2 三国詩 ポエトリースラムの世界
主催者側から取材をしてほしいということで受けさせてもらいました。
ポエトリースラムという、詩の朗読の競技大会の全国大会優勝者たちによる 頂上決戦というコンセプトだ
かつてNHKで「詩のボクシング」という朗読の競技大会が放送されていたこともあるので、馴染みのある方もあるかも知れない
或いは、詩は勝ち負けではない とおっしゃる方もおられる。
4/23に「三国詩」のプレイベントが高田馬場JetRobotで行われた
イベントの前半、客は0人であった お客0人で繰り広げられるトークセッション
後半部のオープンマイクでぽちぼちと人が来た
聞いてみると同日に開催されていたもう一つのスラムイベントを終え、はしごで来たのだという
くしくも「三国詩」当日5/28にも、他のスラムイベントとバッティングしてて
これは、スラムイベントがいま盛況なんです!熱いんです!とうこととは別の問題だと自分は感じた
「詩の朗読」というジャンルは、他の表現分野の人がびっくりするくらい パイが少ない
うちは何月何日こういうイベントしたいのですが、どっちかのイベントの日時ずらしませんか?というような
横のつながりの疑問について、まず第三者としては思った。
それから制作に関わっておられる古元さん、
また、詩の朗読を本業とはしていない 中内こもるさんとネットにインタビューを試みた
中内こもるさんとのLINEより
当日の運営にも携わっておられた古元さん。
古元さんからの頂いたメール(一部を抜粋)。
開場前
開場前に、審査員の御三方に
「何を勝ちの基準にすえていますか?どういうものをポイントを与えたいと思いますか?」という一点のみでインタビューをさせて頂いた。
審査は、個人的な好き嫌いや主観であってよいと思う
ただ、私はなにが好きで嫌いでこれについては詳しくてこれについてはよくわからないという態度、自己表明があると
見る側にとって「場」の物語をストリーテーリングしやすい
たがこれは「痛み」を負う審査になるだろう
日本人の国民性を考慮すると、自分は観客審査より審査員制のほうが良いと思う。
以下、審査員御三方の指標
じゃんぽ~る西さん 自分は詩については素人だと思う。感覚でいきたい。
文月悠光さん テキスト力。とそこから派生する全体性。
山﨑広子さん すべては声に現れる。
自分は正直、前回のプレイベントを踏まえ、お客さんはこないと思っていたが
連れと店をでて一服して帰ってくると、会場は静かな熱を帯びていた
19:00
MCの さいとういんこ さんと
URAOCB さんが 観客たちに呼びかける
半数位の人は ポエトリーリーディングや詩の朗読について 未体験だという
確かに・・・ ほとんどの人が誰かわからない
けどこれって成熟したシーンで普通のことですよね
これは「三国詩」が成した大きな成果の一つであると思う。
制作の古元さん曰く「ステージナタリー」で告知をできたのは、詩の朗読イベントでは初だったのかもとか・・・
兎に角プレイイベントで4、5人しか来なかったイベントがご覧のように満員御礼
---以下、喫煙ルームで出会ったお客さんへのインタビュー#1
Q:なぜ今日このイベントにこられたのですか?
A:聞いたことのない 新しい言葉を聞きたかった
ジュテーム北村さん
Q:スラムの魅力とは?
A:「テキスト」、「パフォーマンス」、「場」を連ねた一過性の魔力。
ヤリタミサコさん
もう誰が勝っても良いと思って割と外で煙草を吸ったり
ロビーからパフォーマンスをみてたりした
音量は絞られ声は聞こえなかった
三人の審査員たちの熱量が異例ともいえる熱を帯びていて
こんなに激しい審査を観たのは自分ははじめてかもしれない。
その真剣な言葉たちに観客は耳を傾ける
特に、自分は門外漢であると言っおられた じゃんぽ~る西さんが熱かった
詩を勉強していない人だって誰だって、言葉や対話することにおいては素人ということはないと自分は思うし。
許可が下りれば動画をそのままUPしたいくらい。
数十年前と数年前、スラム、詩の朗読競技において 自分は何度かイカサマに遭遇したことがある。
もちろん、勝ちたい、目立ちたい、評価されたいという感情は多かれ少なかれ誰にでもあるものであろうが。
(中)さいとういんこさん
高田馬場JetRobot 2022.04.23 三国詩プレイベント トークセッションより
(左)大島健夫さん (中)中内こもるさん (右)石渡紀美さん
二子玉川 05.28 三国詩~ポエトリースラム頂上決戦~、大島健夫、中内こもる、石渡紀美による3分×5ラウンドの戦いは
優勝 中内こもる で幕を閉じた
各人のパフォーマンス動画や内容等はしかるべきところにUPされたりするのかな
またこのレポートでは各出演者のステージングについては特に言及せずにおこうと思っている
兎に角、言葉に対して真摯なイベントだった
そして、既成の詩の朗読のプレイヤーや愛好者の外にいる人たちに手を伸ばし、1つのショウに仕立て上げようとしたという事が「三国詩」の踏み出した第一歩だと思います。関わる人間のいろんな「熱さ」を感じた。それを有料イベントとして成立させた。
審査システムがちょっと複雑で、3ラウンド終了後に一回目の審査発表で、最終5ラウンドは審査員による採点+観客審査というのがちょっち分かりづらかったです。
あと、出演者の演目後に司会者が出演者を誉めたりするのはどうかな?と。そこは審査員や観客に任せるところなのかなと思いました。客席との温度差がそこで少し開いちゃうかなと。
終演後、オープンマイク「SPRIT」の元主催でもあり、今回司会のURAOCBさんと出演者の大島健夫さん。
喫煙ルームインタビュー#2
Q:スラムの魅力とは?
A:私は9割のスラムで一回戦で負けます。だけれどそこで出会う人たちを「戦友」のように思います。
元ヤマサキ深ふゆさん