みきくんこんばんは 十二 すなけちゃん(snake)

2022年03月06日

みきくんこんばんは 十二

中国で社会人になるまでの経緯といえば、まずどこでも外国の都市にある現地の日本人向けの情報誌をチェックします。
大抵そこには求人がありますが、それは駐在員の妻とかアルバイトが多いです。
それとは別に派遣会社の広告がいくつか出ているので、そこに連絡をします。
明日から働けてすでに現地にいる、現地語が理解できるとなると話は早くて、即日に派遣会社の面接が決まり、要望に沿った企業を紹介されます。
面接は派遣会社の人は来ません。
コーディネートされたとおりに自分で指定の時間に指定の場所へ行きます。
私だけではなく、現地内定率はとても高いです。
面接あるあるだと、面接は五分くらいで終わってそこからすぐに勤務開始とか、ミーティングに参加とか、もしくはその日のうちに引っ越し完了させてしまおう、とか、とにかくグイグイ来ます。

そんなこんなで働き始めたのですが、就職先は私には夢のような素晴らしいところ。
憧れのところです。
さて、働き始めて一か月、お給料の受け取り方法がわかりません。
聞けばいいのでしょうが、なんだか窮しているようにも思われたくなくてそのまま三か月も経ってしまいました。
他にも日本人が数人いるのである日お給料を一度も貰ったことがないのだけれど、どうしたらいいかと聞いてみました。
単純に自分から申し出ればよかったようで即日に三か月分を一度にもらいました。
それで急にお金持ちになったので初マカオへ行ってみました。
私の暮らす広東省の都市からは3時間くらいで行けます。
バスに乗ってマカオへ到着しました。

マカオのカジノでは「大」「小」と書いてあるよくわからないものが大流行りで中国人客がみんなやっていました。
私はよくわからないからスロットマシーンをやっていましたが、大当たりなんてのは漫画の世界だけで現実には一万円くらいがすぐ無くなってしまいました。
マカオはそれ以外にもショーやエキシビジョン的な無料のエンターテインメントがたくさんあって楽しい町です。
ただ、大きな町ではないのでそんなにしょっちゅう行く事もないですが、年に一度あるフードフェスティバルでは日本食コーナーが充実しているのでとても楽しみでした。

休日を満喫しつつ仕事もしっかり全力投球な充実した毎日でした。
が、一年くらいすると徐々に孤独感が増していきました。
結局十年ほど広東省にいたのですが、友人ができたりして交友が広くなったのは住み始めて五年ほど過ぎたあたりでした。





すなけちゃん(snake)