「インバウンド・ヘルハウンド」 馬野ミキ

2025年10月07日

朝陽ビールと
東武お豆腐線が止まるくらいだとまだ数日麻婆豆腐が食えなくなるくらいかと思ったんだけど
ウォシュレットの水に硫酸が仕込まれる件でケツの穴が焼けただれる事件が続発してトイレに行けなくなったのは悲惨で、Amazonでおむつが売り切れて儲けた人がいたみたいだけど
翌日、枯れも太陽の下モバイルバッテリー爆弾で死んだ
モバイルバッテリー爆弾は末期的症状の氷河期世代にもZにも流行した
それからスマホが止まると心臓麻痺になる新しい可愛い子たちの世代が誕生
かつてノンアルコールビールを飲みながら私たちは次の次の次の次の駅まで歩いた
その次の駅前のガールズバーで明け方酔った勢いで妊娠させた子たちの世代だ
免疫はすでに破壊されている
インバウンドで足が三本ある奴とかが歩いていた
額や手のひらに瞳がある奴とか
でもそんなこといちいちSNSや役所の福祉に報告してられないくらいに
私たちは切羽詰まって、息苦しく、何故だか忙しかった
原始時代より忙しかったから気づけなかった
現代アートをみてもわからなかった
百年後には酸素が誰かに所有されるだろう
一日空気のある空間にいられることに
その対価に対し、お金を払うことになるのだー





馬野ミキ