肩を包んだ この腕の中にあなたを解かしてみたいと欲した存在ごと、私の内へ円を描いた その腕の中で私は溶けていきたいと願った細胞ごと、あなたの中へふたりがゼリーならいい抱きしめても 絡みついても埋めきれない 空間がある水は混ざり合うのに炎はひとつになるのに私は 想像する空と海のように 水平線で溶け合う抱擁を
稀月真皓