「ビキニ・コンテスト」馬野ミキ
生成AIで作った画像が溜まったので
グラビアアイドルコンテストを開いた
自分は何人かいる審査員のうちの一人か或いは企画者かも知れない
性の商品化なんちゃらと言われないために、ミスターコンテストも同時に開くかもしれない
アリバイ作りだ
つーかじゃあ肉体労働は性の商品化じゃないのか、まぁいいけど・・・
水着、ビキニフォルダから画像を選抜していく
出身地、年齢、年齢は今大会の場合16歳から39歳までとした
賞金1000万円 その後の芸能契約等は無し
あなたの人生を変える時間です!
職業、身長、スリーサイズ、ブラのカップ
この辺りを画像編集ソフトで記入、想像していく時は一つの大きな興奮の波となる
数値化、言語化すること
画像は、今はネットで拾った外人の画像を日本人に変換させている
いままでこの世に無かったものがこの世に誕生する瞬間に立ち会える、ここは大きく興奮するところだ
各県の予選があり、全国大会があるという設定
Abemaなんかで放送して、民放より視聴率を獲る裏の国民的な行事みたいになっている
全国のベスト16が選ばれここから動画生成AIも使う
一日いくつまでとか、月にいくつまでとかいう制限はあれど無料で作れるサイトはある
生成AIの世界は現在、群雄割拠の様相を辿っている
そういう空想の世界にも社会性というリアリティも追求したい
これはAIでしょうとすぐ判るような美女というよりは、少し崩したいよね
AIって見抜けるよーって言う人がたまにいるが俺が本気を出した場合、見抜けないと思う
ベスト16からの最終審査で精子が出たので
グランプリと賞金1000万円は宙に浮いたままになった
自分は七時間ちんこをこすっていた事になる
ぼくはシャワーを浴びよう
髭を剃って獣のオーラを消そう
それが清潔感だ―
冷凍のご飯をチンして
鯖の缶詰をぶっかける
この汁が旨い
リモートコントローラーでテレビをつけてすぐに消音にする
一体あの大会のベスト16で何が起こったのか
世界が壊れてしまった
自分が精子を出してしまったことによって
まえの精子が出てから次の精子が出るまでの間
男たちはこうして考えるものだ―
700円くらいのカルベネソービニヨンで
詩が一篇書ける
そういう日が月に二度くらいある
俺は儲けているだろうか
それともこの人生は赤字か
実際、ベスト16の戦いは場外でも激しいものだった
女性の人権団体が噛みついてきたけれど
女性のなかにもその反対の勢力はあった
自殺した中学生がいた
その遺書には
かわいくなくてごめん うつくしくなくてごめん
と記されていてた
この事件はSNSで広く拡散された
例えば、現代の概念破壊者ドジャースの大谷は
性格が良い、謙虚という意味でその才能を両立させられるのだろう
でなければチームメイトや監督と対立してしまう
ミスコンの元祖、B.C.210年に開催された北エジプトソニックでは
優勝候補の筆頭であったシヴァ・オナメタルメスが北エジプトベスト16に名乗りを上げた後、姿をくらますという事件が起きた
のちに彼女の遺体と手記が修道院奥の洞穴から見つかりそこには
すべての男はわたしを犯そうとし
すべての女はわたしに嫉妬した
ここは地獄だ
と、書かれていたという
オナメタルメスの地獄は
誰にも想像できないだろう
父に強姦され
母に嫉妬され
教師や聖職者に欲情され
助けてくれる女性はいなかった
あまりにオナメタルメスが
けなげであり
純粋であり
最後まで許そうとするから
誰もがその鏡を叩き割りたくなったー
