セクキャバ攻略日記1「さな」編 馬野ミキ

2021年12月07日

さなの太ももにはさまれた俺の右腕は感じまくっていた
さなは太ももを上下に動かして俺の右腕を摩擦し続ける
天国にいくような抵抗感

俺は女に一年半触れていなかった
今日チャリで行けるもっとも近くのセクキャバに行った
俺の身体は11月の東京の夜道で冷え切っていた

前払い3980円
1セットの二人目にさなはきた
俺は延長料金を降ろしに最寄りのゆうちょへ向かった
ATMは店の前にあった
延長4980円 指名2000円

一杯頼みなよ
男の見栄だ 1000円
たぶん半分が彼女のギャラになる 500円
さなは常に俺の右腕をそのふとももにはさんで こすり続けた
上下に
或いはもう少し高度な技術で左右にも動かした
さなの脚はその根元に近づけば近づく程熱くなっていた
大量のカイロがしこまれているみたいにだ
中心には太陽がある
 
触れてはならない

俺は童貞の少年のように率直に悶絶していたと思う
なにしろ一年半ぶりに女にさわった
そういう男が身をもだえる表情をみるのが好きなんだそうだ さなは
こういった仕事を渡り歩いてきたと彼女は言った
山の手の内側に住んでいるという

なんでこんな練馬くんだりまで出かけて来てるの?給料もそっちのほうがよかろ ぼかろ
昔この辺に住んでいたし ごみごみした都会が嫌いのだという
キャストが集まらないということで 開店時間が遅れる 東京23区の外れのセクキャバで
俺たちはキスをした
すごく柔らかく
少しでも触れたら すぐに放した

なんのヒントも出していないのに 文学をしているのですか?と言われてどっきりした
俺は冬服がない為、基本的に秋冬は建築の作業着を着ている 
見た目からは多分文学者ではない

いままでだって何度もこんなことはあった
嬢が客をたてるのは当たり前のことだ
それが仕事だからだ
俺はのぼせあがっているのだろうか
のぼせあがっていた

名刺を渡し後にも
俺のことを「お兄さん」と呼ぶので
次、俺を名前で呼ばなかったら刺すぞ と言ったら
さなは俺の名刺を見つめながら「刺しあおうか」と言った

俺はもう一度ゆうちょのATMへと向かった
ハッスルタイムは関係なかった
さなの乳房に俺が手をあてがうと
さなはその上から俺の手を動かした

いままでだって何度もこんなことはあった
嬢が客をたてるのは当たり前のことだ
それが仕事だからだ
俺はのぼせあがっているのだろうか
のぼせあがっていた

俺はさなの太陽以外を自由にした 
させて頂いた 

どこに触れても気持ちいいw

骨盤を手にいれると安心する
そして首筋に舌をはわせたなくなる
クラシックギター奏者は前戯がうまい
強弱を知っているから
俺もそうだ

メロディ

首はやめて と言われて

俺はスマホのメモ帖に さな 首だめ と書いた
さなはそれを笑ってみていた

髪はセットが崩れるというから 上から下に撫でた
あとのほとんどの時間は 彼女の太ももの間に 俺の右腕はこすれられてた
それは魔法みたいだった
つぎの瞬間に 何か未知のものが うまれてくる感覚が延々に続くのだ

こうしてずっとこすってたら お互い肌がすべすべになるんだよと さなは 子どもみたいに言った
なるわけねーだろw と言って 俺はさなの太ももの間に手を突っ込んだ

ずっとこうしててあげるよ と さなは言った
ずっとって いつまで?と俺は言った