「なぐる子ちゃん」と「つねる子ちゃん」と「ぬく子ちゃん」 コナン

2022年06月30日

「我々の業界ではご褒美です」というのはオタクのドM嗜好を表す言葉。
それを見かける度に僕も面白く感じる一方で複雑な気分にもなる。
というのは小学1年から2年にかけて幼女にいじめられていたから。
それこそまさにご褒美じゃないかって言われそうだけど。

彼女は僕に馬乗りになって殴ってくる。
本当に殴られたのかどうかははっきり覚えていない。
とにかく馬乗りになって泣かされたという記憶だけは確かだ。
ホラー漫画『見える子ちゃん』ならぬ「なぐる子ちゃん」である。

もしかするとウィル・スミスのようにビンタされたのかもしれない。
アニメでビンタが出ると実況にウィル・スミスって書く人が大勢いる。
アニメのビンタシーンが妙に多いというのも不思議なことだけど。
まさに「我々の業界ではご褒美です」と感じる人が多い業界なのか。

「なぐる子ちゃん」の家で父親の本棚にあるエロ劇画を一緒に隠れて読んだ。
そこに描かれた男女の行為を見て興奮した「なぐる子ちゃん」は真似したいと言った。
けれども帰宅したお父さんが部屋に入ってきたのでそれは未遂に終わった。
小学2年生だったから流石に未遂で良かったのだろうなと思う。

大学生の頃に連絡が来て「なぐる子ちゃん」が両親を交え食事したいらしい。
でも子供の頃に痛めつけられた記憶がよみがえって怖くなり会うのを断った。
そんなに怖がることなかったとも思うけどそれにはもうひとつの理由があった。
それは当時通っていた大学のゼミで一緒だった「つねる子ちゃん」の存在。

何故かつねってくる。常につねってくる。つねるだけに常に。
草彅剛の「つねってくれたまえ」を思い出す。あれは名言だった。
しかし「つねる子ちゃん」が原因で僕はかなり登校拒否気味にまで陥っていた。
それだけが原因ではないけど小さな原因が重なり大きな原因に発展する。

一昨年から急に心臓が痛み出したので循環器内科に通院している。
高血圧の影響もあるようで検査を続けているが正確な病名は不明。
痛み止めの常用は良くないと言われたけど痛みに耐えかね常用している。
やはり小学生や大学生の頃と同じく今でも痛いのは大の苦手なのだ。

「なぐる子ちゃん」と「つねる子ちゃん」から受けた痛みはどういうものだったか。
時間が経ちすぎて良く思い出せないけどひとつだけ確かなことがある。
彼女達は僕を痛めつける時に満面の笑みを浮かべていたのだ。
「我々の業界ではご褒美です」はむしろ彼女達の心情だった。

これは果たして僕の性の目覚めに関する話といえるのか。
そう疑問に感じたけれどここまで書いてみてようやく分かった。
「なぐる子ちゃん」とエロ劇画を一緒に隠れて読んだ日の思い出。
あれは「なぐる子ちゃん」の性の目覚めを僕が見た瞬間なのだ。

「つねる子ちゃん」がつねってきた理由は今も良く分からない。
とはいえ会うたびスキンシップをしてきたともいえるわけで。
それなら嫌われていたというわけではないのかもしれない。
とはいえイジメとスキンシップの関係は複雑ではある。

痛いスキンシップといえばもう一人いたのを思い出した。
中学生の頃から多い僕の白髪を気にする女子がいて。
僕はその子から良く白髪を抜かれて痛い思いをした。
つまりその子は「ぬく子ちゃん」ということになるかな。

当時より増えた白髪を見ると「ぬく子ちゃん」を思い出す。
「ぬく子ちゃん」とは成人式で再会した時に色々とあった。
電話も来たけど僕が何故か無視してから一度も会ってない。
「我々の業界では痛いのがご褒美ではなかった」ということか。








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