【公開 詩のワークショップ】第一回 白犬×馬野ミキ

2022年03月12日

2021年7月に大島健夫くんが音頭をとってくれ
抒情詩の惑星創刊記念朗読会を開催させてもらった
コロナ渦で人数制限を設けたが県外から足を運んで来られる方も一名ではなかった
イベント終了後に
初対面であった彼女(白犬さん)と数分話した
では詩の寄稿を待っていますね と別れた
それから一か月くらいして何も来ないので
何もこないじゃないですか?とツイッターか何かでメッセージを送ると
原稿がGmailにきた
一か月くらい俺はスルーした
その後の展開をそのままお知らせします 



黄色:白犬
白文字:馬野ミキ 


3/4 11:40

白犬さん、こんにちは
1つ提案があります。抒情詩の惑星で、公開ワークショップ、公開詩の教室みたいな企画をやろうかなと思案しています。
白犬さんが送ってきてくれた原稿を、自分と白犬さんで互いに話し合い よい作品にしていこうという企画なのですがどう思いますか?


3/6 8:57

こんにちは。お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません!
公開わーくしょっぷ、やるのなら、お受けしたく思います(正直、恐れ多い詩人様に私の詩を手直しされるとか、怖い企画ですが...wやってみたいです)
つきましては、どのような形での企画を考えておられるのか、詳細を送っていただけたらと思います。ねっとで無く対人のいべんとになるなら、TOKIOに行く予定等も組まなくてはならないので。よろしくお願い致します。 


3/6 11:04

白犬さんへ (この呼び方でよいのかな?)
ごめん、俺の説明不足でした「抒情詩の惑星」のホームページの誌上企画で 自分と白犬さんのメールのやり取りを公開していく というふうに考えています。 


3/7 1:55

馬野さん、こんばんは。
呼び方、大丈夫です。読みとしては普通にしろいぬなので、白犬さんでもちゃんでも君でも、お好きに呼んでいただけたら、と思います。
企画のこと、了解しました。なにかいべんとをやるのかな、と早合点しました!でも、今色々とTOKIOに行きにくい時期なので、そちらの方が私的にもやりやすいかも。
では、取り敢えず。こちらで、詩の書き直しを行っていく感じで、よろしいでしょうか? 



3/7 15:13

そうだねえ
もしかして何も直さなくてもいいのかもしれない。
が、直したい場合は直そう。
何か気になる場合、自分はそれを言うけれど、なんにしろ決定するのはあくまで白犬ちゃんです。
取り扱う作品は、前回送ってくれたものでよいかな?
それとも白犬ちゃんの何かベスト作品みたいなのがあるかな? 


3/7 22:04

なんか...早くもやる気無くなってないですかw(失礼だったらすみません!)私は、やりたいです。
自分の詩を手直しされるのはとても怖い作業ですが。
自分より遥かに詩が巧い方に指導して貰える機会というのは、本当に貴重なので。
馬野さんが続行で良いと仰ってくれるのなら、胸をお借りするつもりで、やらせて貰いたく思います。
大丈夫でしょうか。

詩は、そうですね。あの詩は、短く完成度も低いと思うので、色々と付け足したり改良したり出来る余地があるかと思うので、叩き台には良いかと思います。もし、他の詩、自分のべすとの詩というのであれば。
https://www.breview.org/keijiban/?id=117

詩を書き始めて2作目に投稿した詩で、最初期の作品なので、今見るとかなり下手糞だし、自分の厨2病が爆発してる、相当幼稚な作品ではあるのですが...。ただ、とても思い入れが強い作品です。
こんなものを見せて、馬野さん萎えてしまわ無いか怖いですが。。。
自分にとってのべすとの作品と言われて、真っ先にこれが浮かびました。長いし、思い入れの強い詩なので、これの手直しとなるとなかなか大変かなとも思うのですが。
もし出来るなら、やってみたい気持ちはあります。今の自分の感覚で書き直したらどうなるのか。直せるのか...。

馬野さんとしては、どちらの詩が良いでしょうか。私はどちらでも、大丈夫です。 


「ring」白犬

君の額に銃口を
それが僕らの
聖なる愛の
印となるように

世界 貴方 私

(或るいは肉の)呪縛によって世界は固まり
固有の色彩の天気図を見せて
(或いは魂の)今日の空から降る感情の切片
そう、黒い雨(或いはどうしても消し去れない僕らの欲望の)

殺して、

君はまだ幼い
その声も 肌も 肢体も 瞳も
僕はまだ幼い
その盗みの手つきも 食事の仕方も あれを擦る様も
僕らは反射 僕らはコピーアンドペースト 僕らはゴースト
そして僕ら(の世界に彼ら)の居場所はまだ、ない

飛び去る鳥の風切り羽根、
飛び去る鳥の刺殺体

殺して、

君の頤に充てた僕の舌を
柔らかな飛沫がそっと濡らし
僕は舌を剥がしていく
離れていくようにと願う
願い続ける 触れ続けることのほとんど危機といっていい危うさを
僕らは生まれる前から熟知している
僕らは育つ

君は痩せていく
痩せぎすの君は美しい
幽霊のように美しい
君の掠れた笑い声
君の声の微かな光沢
君の指先
君の歩様
君の瞳

殺して、

僕らは僕らの透明な獲物を神に捧げるように喰らい
僕らは詩人のように賭博師めかして遊び
僕らは今日の祈りを捧げながら眠る
とても幼い(利己的な)祈り

あ・あ・あ
獣の舌で君を嬲るとき
君の上品さはほとんど僕を釘づけにする
美しい、涙
透明な火のような君の体と魂

そうして僕(ら)は倦んだ大人に成長する
その成長がピークに達する
その一瞬前に
僕は君に抱く
それを抱く
どうしても抱く

銃口を、

僕らの幼い祈りは割れ
欲望に歪んだ倦怠が姿を表し
その螺旋には終わりがない
終わりがなく救いもない
頭痛・頭痛・頭痛
頭が割れそうだ
救いの女神は現れず
ただひたすらに自分の(自分達の)影を殺すことだけに僕は熱中するようになる
その予感に怯える
世界はその姿をようやく現す
おめでとう、

そして僕の指先が祈る

そして海面を群れ掠め飛ぶ海鳥のようなみなしご達の魂よ 飛べ
そして右目に虹を左目にオーロラを宿したきちがいよ 歌え
そして皮肉にも優しい少年少女よ 泣け

僕がそれをするとき
君は歌う
君の歌
それは僕を
それは僕を

あ、
終わりのない
それが始まる時



君の額に銃口を
それが僕らの
聖なる愛の
印となるよう


3/8 0:43

ありがとうこの詩について 話し合ってみるというところからスタートしましょう


3/8  0:48

1 ぼくのどの辺がやる気ないと思いましたか?
2   厨2病が爆発、相当幼稚な作品 というのは他者からそういわれたからですか?自分でそう思うからですか?
ちょっとお互いの認識を詰め合わすために、こういう会話も詰めていきましょう。ちなみにもう始まってます。 

 

3/9 1:46

馬野さん、こんばんは。よろしくお願い致します。

1 直さなくても良いのかもしれない、と仰ったからです。元々、詩を直していく工程を含めてさいとで公開する、という企画だったはずなのに、直さなくて良い、ということは、企画自体にやる気が失せてしまったのかな、と思ってしまったのです。盛大な誤解だったら、申し訳ありません!

2 他者に言われてそう思うようになったという部分も、無くは無いと思います。この詩に限らず、私の詩は、ぽえむ・歌詞っぽい、厨2病という評価を受けることも多いので。ただ、自分自身で時間をおいて読み直した時に、厨2病的ではあるな、稚拙だな、と感じてしまった部分もあります。厨2病の特徴として、現実から乖離して居る、(話者にとって都合の良い)妄想的、であること等があると思うのですが、この詩の表現には、そうした部分が見受けられると自分でも感じてしまいました。私にとって、詩は、現実(真実?)を捉えて、また現実に立ち向かっていくもの、といういめーじがあります。現実から乖離した、己にとって都合の良い妄想では、現実を捉えることも、現実に立ち向かうことも出来無い。私の言葉には、まだ、その強度が無いと感じて居ます。この詩は、私にとって大事なものですが、長年引きこもりをして居た自分の、妄想の結晶のようなものだとも思って居ます(それ故に大事なのだとも思いますが)私は私の妄想を現実と擦り合わせ、それに立ち向かえる言葉の強度を与えたいと思って居ます。頑張って居るつもりですが、大切なこの詩を読んでも、まだまだ未熟だなと感じます。。。

3/10 0505:41

白犬ちゃんへ

1 絶対に直してやるぞー!と意気込むのも変かなと思っただけで、やる気の低下ではありませんよ!まあこういったことも話し合いながら、互いの認識を合わせていきましょう。

2 のように、正直に言ってくださると なるほど僕も修正がしやすいですし、この原稿を読む読者の方に追体験してもらえる 役に立つ企画になると思います。正直に告白してくれてありがとう。同じように悩んでいる方は多いと思います。「ぽえむ・歌詞っぽい、厨2病」=現実から乖離して居る、都合の良いうんうん ですよね
ではそこを修正していく作業をしましよう。
と、このやり取りの内容はほぼ無編集で、多分連載企画として「抒情詩の惑星」に発表したいと思っていますが大丈夫でしょうか?
と、白犬さんのプロフィール頁を作成しますので写真一枚とプロフィールを送ってやってくださいー。 

3/11 09:58

馬野さん、おはようございます。

なるほど。そういうことだったのですね。誤解しました。良かった!

はい、この詩はこの詩で、厨2病ひっきーのろまんとしてある意味完成して居るのかなとも自分では思うのですが。やはり、もっと強度のある詩にする作業をやってみたい。よろしくお願いします。ただ、本当に、徹頭徹尾妄想的な詩なので、どんな風に直していったら良いのか、考えてみて居るのですが、今のところ中々糸口が掴め無いで居ます。。。

はい、やり取りを載せるのはおっけーです!基本無修正で大丈夫ですが、もし、ここは載せて欲しく無いな、という箇所があった時にはおふれこをお願いするかと思います。たぶん大丈夫だと思いますが。

3/11 13:53

ところで好きな詩人と言うか、歌詞、影響を受けたアーティストとかはいますか? 

18:57
ちなみにいま、君の詩をプリントアウトして壁に貼ったところです

19:04
ちなみにこれを書かれたのは何年くらい前ですか?
それを今読み返すと厨二のようにも思える俯瞰性がいまはあると・・・
でもやっぱりこの作品は厨二だろうと何だろうと他人に言われたって白犬さんのなかではすごく大切なものが込められている という認識でよいですか?

19:13
たぶん
「ぼく」と「きみ」と「世界」の話なのだと思います

でもその、ぼくときみの世界を 言語で 他者に発表したいという 気持ちがあるからこの作品を書いたわけでしょうか?
例えばラブレターなら第三者に見せる必要はないじゃないですか?

確かに、思春期の方が苦しんでいるという印象を 文章全体から受けます
ですが思春期の人間だって苦しいのですからそれを発表したっていいとも思います。

ぼくは、詩なんて別にうまくならなくてもよいと思います
その人が幸福になることが一番です
ぼくは今年49歳で仲間には、音楽や詩をやめていった友達もたくさんいますが、別にそれを構わないと思っています。
人生の目標は、別に よい詩を書くことでもなんでもないからと僕が思っているからです。 

19:29
すみません、今ちょっと酔って居るので、お返事は後でちゃんと返そうと思ったのですが。色々感じることがあったので、返させていただきます。乱文になるかもしれません。すみません。また、酔いが醒めたら、改めてちゃんとしたお返事をするかもしれません。
 


19:38
酔っ払って詩を書いてる人には 有効な文章になるという可能性があるからね 或いは酔わなきゃやってらんねえという 読者にとっても
 

19:46
おいで乱文

19:46
はいwww

19:47
 好きな詩人という程、詩人は知らなくて。引きこもり時代に、家にあった田村隆一や立原道造等を読み、意味が判ら無いままに、その言葉の迫力や美しさに、引力を感じました。しかし私が直接影響を受けたのは、やはりみゅーじしゃん(ろっく)の歌詞で。好きなみゅーじしゃんは色々居ますが、私の詩に直接的な影響を与えて居るのは、「凛として時雨」「TK from 凛として時雨」のTKさんの書かれる歌詞、そして「Jesus and mary chain」の歌詞(兄弟がめいんのばんどで、どちらも詞を書くのですが、特に兄のwilliamの書く歌詞)だと思います。たぶん、それらの歌詞が、私の詩に強い影響を与えたと思います。

参考に
傍観/凛として時雨
https://youtu.be/_MX0_rZtA1Q
I Hate Rock 'n' Roll/jesus and mary chain
https://youtu.be/Mlu4F4SRjyk 


19:50
返信ありがとう
これは、時間制限のある実際のワークショップよりある種 濃いところへも踏み入れていけそうだ
答えてくれてありがとう
では、その 白犬さんがすきな「歌詞」のようなものをわたしも書いてみたい!という欲求が あるということかな? 


19:50
有り難うございます、詩人の本気を感じます。。。私も貼って考えよう。 


19:56
例えば冒頭4行

君の額に
銃口をそれが僕らの
聖なる愛の
印となるように

これが歌詞であり
バックにギターやベースやドラム等流れてて アニメの主題歌でもあったりしたら 受ける印象はもしかして違うかもしれません

ただ、バイトの昼休みに お弁当食べた後

君の額に銃口を
それが僕らの
聖なる愛の
印となるように

って同僚が喋ったら やばいですよね
この「乖離」についても話せたらなと思います。


20:00
2017年の3月にこの詩を投稿して居るので、丁度5年程前になると思います。
さすがに、5年経ち、(主にねっとで)他の方々の、たくさんの力のある詩や言葉を読み、また自身も経験を重ねて来たので。改めて読み直すと、若いな、稚拙・厨2だな、と感じる部分はあります。
ただ、読む時のたいみんぐによって、「良いな」と感じる時も、「ぺらぺらの言葉だ」と感じる時もあり、自分でもこの詩に対する感じ方は揺れ・変わり続けてます。
でも、はい。私にとっては、書いた当時の感覚としても、今も、大事な詩です。



20:08
白犬さんの長所を自己紹介してくれたように思います

「若い」というのは 成熟してなくて物事をわかっていない というふうなイメージでとられがちですが
赤ちゃんにむかって 「赤ちゃん若すぎwww」っていう人はいないでしょう

年上の人間が年下の人間に「若いなあ」というのはまあパワハラ?みたいなものですから気にせずに。。

「力のある詩や言葉を読み」以前にも「力」というワード出てきましたね
「良いな」と感じる時も、「ぺらぺらの言葉だ」と感じる時もあり、
変化するわけですね


20:09
タトイルの「ring」とはどういう意味でしょうか? 約束みたいな?  



20:17
はい、私も「僕」「君」「世界」の、ある意味で閉じた、狭い中での話になってると思います。
そして、とても思春期的な内容だとも思います(書いた当時、私はもう30歳を過ぎた位だったと思うので、とても遅いのですが...)
そして、これを作品として作らなければいけなかった理由ですが、この詩の中で、「僕」=話者=作者である白犬の分身?なのですが、「君」は存在しないのです。だから、妄想的だと自分でも恥ずかしいのですが。。。もでるとなってるような存在は、一応居るのですが、引きこもりとにーとの中間のようなものだった私には、当時仲の良い友人やもちろん恋人も居なくて、そうした中で書いた作品で、この作品の中の君は「いまじなりー・らばー」的な。。。存在しない人なのです。だから、実際のらぶれたーとして書くことは出来ませんでした。当時の私には、詩を書く位しか、自分を表現する手段が無かったのだと思います。
詩なんて巧くならなくて良い。確かにそうかもしれません。音楽や詩を辞めていった方々も、それぞれに生きがいや幸福、居場所を見つけていったのなら、とても素晴らしいことで、それで良いのだと思います。
しかし私は、引きこもりをして居た間、生きられる場所や生き方を見出すことが出来ず、僅かな情報を通して知る、音楽や小説、漫画や映画等の作品だけが、救いでした。そこにしか生を見出せなかったので、やはり、私もそうした作品を作ってみたいという思いがあります。同時に、そうした、依存的な感覚?に依って居る自分の創作意欲は、危ういものかもとも感じます。しっかりして無い。。。


20:21
なんだか、返信に変な風に力がこもってしまい、長く遅くなってしまって居てすみません。。。酔ってるせいだろうか。 
まさに、自分の詩の弱点の1つ、厨2病的な部分だと思います。はい、そういうところ、話したいです。 

20:24
約束、でもあり、こうした世界観ってるーぷするよね、みたいな感覚でもあり、また、大好きな凛として時雨の英語表記「ling tosite sigure」のlingをもじったものでもあります。 

20:29
若いって言われちゃうと、やっぱりちょっと恥ずかしいとこはあります。。。私は結構良い歳で、そのわりに幼稚なとこ多いのでなおさら。。。やはり、良い作品を作る上では、老成した目を持って居る必要はあると思うし、私が良く使う「力」という言葉には、そういう意味もこもってると思います。 


20:30
まあ俺だって 80歳の人からみれば 若いだろうけど


20:33
すみません、ちょいちょいめーるの返信の順序が入れ替わったりしてます。酔い醒まします。。。
んん、確かに...www
若いことは悪く無い、ただ、一定の年齢を過ぎて幼い、のは、やはり周りに迷惑かけてしまうなとは思います。色々難しいですが。

20:40
風俗で幼児プレイしてるのはだいたいおじさんかと
じゃ ちょっと第一回公開ワークショップとしてまとめますね




つづく


※メールの送受信に多少タイムラグが生じているものだと思います。