過去の記事

はじめて職長を任された浦和のマンションの最終日は
メンバーが総出で来た
最底辺の孫請けの ひ孫のような うちの会社は
自前の脚立すらなく
人数分の脚立を電気屋さんや設備屋さんに頭を下げて都合してもらい

計画通りに進むことはない
あらゆる職人たちの
おのが満足する
こだわりの最後の作業を終えて
至福の一服を吹かし
そんな時代もあったねと笑い
シーマやハイエースに乗り込んだ後

宙のほこりを写す
投光器の光りのなかで
クリーニング工の夜は始まる
引き渡しの期日はどうしたって動かない事実だ

自分より年上の人間や
経験の長い先輩を、仕切る
本当は分からなくたって迷ってたって、俺が仕切らなくてはならない
職長だから

そもそもトランプや花札を作っていた会社が何故こう言うのを作ってしまうのか未だ不思議に思う、それはゲームウオッチで遊んでいた頃からだった----------

今日の朝食は
この森の最も深いところにある
トーストと
スクランブル・エッグ
食後には白いカップのコーヒー?
でも、その一つ一つが
腹にたまるような、たまらないような
物欲しげな顔をして
僕たちはもうずっと長い間
重い便秘――に
閉ざされているような気がするよ

ここは空気が薄いので長時間いられない。
空気がなくなる前に城に入らなければ死んでしまう。
なぜ城なのか分からないがそんな気がする。

向こうから巨大なキノコが歩いて来る。
キノコなのに歩いてるなんて不思議だ。
道が狭いので避けられない。
ジャンプすれば避けられるだろうか。
しかし自分と同じくらい背の高いキノコだ。
ジャンプして飛び越えられるとは思えない。
とりあえず自分のジャンプ力を試してみるか。

「みよ~ん!」

と気の抜けた音がして凄い高く飛べた。
何たる身体能力だ。
というか僕は一体どうなってしまったのか。
さておきキノコを飛び越えないといけない。
ところがキノコの手前にブロックが浮いている。
どういう仕掛けで浮いているのか気になる。
それより問題なのはジャンプするタイミング。
ブロックに頭をぶつけないようにしないと。
...

メガドライブが好きだ
大きなゴキブリみたいな見た目だけど
スーファミみたいな優しい色合いではない
これぞゲーム機だぞと主張している
音楽もギャンギャンしている
なめたら殺られる
そんな緊張感がある
イヤホンジャックにラジカセを繋いで
オリジナルアルバムを作ったりもした
メガドライブ
そのゴツゴツした響きの名前もいい
出たゲームもマニアックで難しいのが多かった
一番好きなソフトはファンタシースターⅡ
ヒロインが途中で死んでしまうという無茶苦茶なストーリーだった
子供の頃にはかなりショッキングな物語で
後に続くシリーズの気楽さとは無縁で
ソリッドな衝撃を受けた
SEGAのゲームは世界一だと思っていた
事実、メガドライブのゲームは尖っていて大人の匂いがした
周りの皆はスーファミを遊んでいる中
...

この3日間で
詩以外に
音楽と絵を教えた
絵についてはその日、随分とぼくより知っていた
だいたい楽しそうだったのだ
日中はそのように概ね笑って過ごし
夜については辛酸をなめ
気分転換にAmazonでプラスチック製の指揮棒をぽちり
次の日それが玄関先に届けられて
箱を開け
タクトを握り
恥ずかしかったなあ
思い切り振りたいけれど
演奏する人が誰もいないなんて恥ずかしいこと
けつの穴に小指の第一関節を入れられるより恥

不登校生活3年目。
15歳の僕は、PlayStation用のゲームソフト
「プロ野球スピリッツ(プロスピ)」と出会った。

キャラクターが2頭身の「パワフルプロ野球(パワプロ)」とはちがい、リアルな頭身で、実在のプロ野球選手を使って試合ができることにやけに興奮した。

僕はかなりファミコン好きだ
ファミコンの思い出は沢山ある
僕のファミコンの思い出なんて読んだところでほとんど得るものもないだろう
けれども是非語りたいのです
僕が1番好きなファミコンは何か!?
それはとても難しい質問だ
1番最初に頭に浮かぶのはハイドライド3だ
まずは音楽が最高だ
お気に入りは塔の音楽
あの曲は是非聴いてもらいたいですねえ
まずファミコンを買って
初期型だとテレビに繋げるのが難しいから
ニューファミコンがおすすめですね
それからハイドライド3を買う
ファミコンの音でライブする人もいるくらいだからみんなもわかると思うんだけど
もうDJみたいな気分でソフトを買うわけで
ハイドライド3の音楽で何よりいいのが
エンディングに流れる曲なんですよ〜
あれはクリアしないと聴けないんだな〜
次にファミコンの音楽と言えば
...

中学生の頃、部活が終わったあとの唯一の楽しみはプレステの人生ゲームだった。
嫌味な顧問の文句も、いじめられているという事実を受け入れられない自分の情けなさも、進学も危ういバカさ加減も、全部、人生ゲームで職業をカスタムして神様になった自分には関係のないことだった。
神様になりたい。
帰り道、自転車に乗りながら何度も思った。何度も願った。
神様にして欲しい。
だけどいつまで経っても私はだらしのない、つまらない人間のまま神様にはなれなかった。
ある日、隣の席で私を罵倒して来る男子にもう我慢が効かなくなった。顧問が担当の授業だった。私はその男子の机を蹴り、その男子のことも無茶苦茶に蹴った。そのとき、私は勝てると思った。これで毎日の地獄から抜け出せると思った。
だけど、世間はそんなにあまくなかった。
...


結構良い奴らなんです
「奴ら」なんて単語は使わないほど丁寧なひとたち
他人にやさしいし
良い友だちになれていただろうと思う
若しくは、良い隣人に

父、母、長女、長男、次男
それで5人
いい感じのピースで
けれどもその5ピースでまるくなるには
なかなか難しかった
私はうずくまる
疼く、まるい、斜めに置かれた5つの点

でも、5つなんてものを巧く並べるなんて
元々難しい話でしょう?
奇数だし
手の指なら5本あるけれど
手の指5本が仲良くしていたことなんてない
ばらばらしている
5本指は、ばらばらに動くものであって
絆を繋いで星座をつくる星ではない


大好きだと思う
それを衒い無く云えないと思う
私は子を育てない
家庭的なものすべてが嫌いだから
他人はいけすかない

ここには年中クリスマスツリーがあって
壁に七夕飾りがあって


中国で働き始めたときはそのうち日本に帰るのだろうというぼんやりした予定でしたが、実家のリフォームもしたいし雪見大福を自由に食べたりしたいし、来年こそは帰ると思いながら一年が暮れるような状態が三年くらい続き、やっととうとう本当に帰りました。

へそをアブに刺された。ここ2、3日ずっと痒い。日中暑くなってきたので長袖Tシャツ1枚で農作業することも増えてきたが、畑ではTシャツの裾をズボンの中に仕舞っておくべきだった。油断していた。これから夏にかけて、畑はアブだらけになる。恐ろしいスズメバチも、これからしばしば飛んでくるだろう。

この前は自分の畑ではじめてヘビに出くわした。ヤマカガシという小型の毒ヘビだ。トカゲはそこらじゅうにいるが、ヘビは珍しい。昔からヘビを見つけるとなぜか嬉しい気持ちになる。突然の出会いに驚いて身を翻したそのヤマカガシは、とっさに近くの太い草に咬みついて、しばらく放さなかった。敵と間違えたのだろうが、これが自分の足だったらと思うと恐ろしい。こんなにもじっくりと咬みつかれるのか、うへぇ。

以前、このサイトを編集している馬野ミキさんの詩集『金(キム)』について、「抒情詩にとって大切なものがたくさん入っている詩集」だと、七月堂の発行する小冊子に書いた。サイト名が詩の惑星ではなく抒情詩の惑星と付けられたのは、そのことがきっかけらしい。ためしに「抒情詩」を手もとの大辞林で引くと「作者の思いや感情を表す詩。」と書いてあって、「作者の」という言葉は不要だと一瞬思う、思ったけれど、やはり必要かもしれないと思いなおす。

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つきあいはじめてから数年が経ち、その間幾度となく肌重ね、気心知れ渡り、マンネリの中に安寧ありて、互いになくてはならない存在になっていた頃。
週末の喧騒のさなか、どこか浮き足立つ空気感漂わせた、駅構内の待ち合わせ場所にて女の後ろ姿みつけし。
数年の時の流れを経ても愛らしいその後姿に、屋外だといふのに悪ふざけの気持ちムクムクと隆起しせり、忍のごとく足音殺して近づけば女、気付かずにケータイの画面を操作している。

ニヤケ面浮かべつつ、「だーれだっ!」と背面より女の両脇すり抜けて、両の手を女の乳房にあてて今夜の閨事の予行練習とばかりに 揉みしだく。
刹那、「キャッ!」と女の嬌声ではなく悲鳴。「でかっ!」といふ揉み慣れた乳房との違和感に鋭く声を発するおれ。
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