「絶望していろ、バーカ 感想」エキノコックス
モリマサ公氏の詩集『絶望していろ、バーカ』は頼もしい存在だ。そして優しい。中でも詩集の題になっている「絶望していろ、バーカ」という作品は優しい。
「必要以上に絶望すること」によってねつ造されていく「傷」の存在。とっても安全な痛み。
「絶望していろ、バーカ」
思春期は必要以上に傷ついてしまうものだ。そこへ「絶望していろ、バーカ」と言い放つ。これは決してバカにしている訳ではなく、そうやって絶望してろ(絶望しててもいいんだよ)というニュアンスだろう。絶望している時に「絶望しないで」と言われるより「絶望しててもいいんだよ」と言われる方がよっぽど救われる。
「レター」は
今泣いとける奴らは泣いておけ。
今泣いといても許される奴らは泣け。
いくらでもさいごまでちゃんと泣け。
こう言い切ってくれる。
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